が開かれたのは推古天皇の時代、奈良の元興寺と言われています。
涅槃会のとき、涅槃図をかかげます。涅槃図には釈迦が沙羅双樹の下で頭を北に向けて横たわり、入滅、亡く
なった姿が描かれています。頭を北に向けて死者を横たえる北枕は、ここからきています。
潅仏会は、お釈迦さまが生まれた日に営む法要です。花まつりとも呼ばれています。釈迦の生まれた地が花園であったことから桜などで飾った花御堂がつくられたそうです。
日本では606年から潅仏会がはじまり、9世紀には宮中の儀式になっています。その後、徐々にひろまり、日本中の寺院で行われるようになりました。
花まつりといえば、甘茶が有名です。花御堂のなかに安置された釈迦の誕生仏に甘茶をかけて誕生を祝います。これは釈迦誕生のとき、八大竜王が天から降りて香湯を注いだという故事に基づいた儀式です。
江戸時代までは仏像の頭にかける湯は、沈香、白檀、甘松、丁字などの香を袋に入れて湯にひたしたものが使われていましたが、江戸時代から甘茶が使われるようになったそうです。甘茶はユキノシタ科の甘茶と呼ばれる低木の葉を乾燥させて煎じたもので、参拝者はひしゃくで仏頭に甘茶を注ぎます。甘茶を飲むと、無病息災が得られるとも信じられています。
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